株式会社とっと スタッフ山﨑です。
この度、とっとが長岡造形大学とのコラボにより絵本を出版いたしました。
これは長岡摂田屋にある機那サフラン酒大看板修復にまつわる秘話を描いたものです。
主人公となっている女性のモデルは弊社会長桜井です。
桜井がこの絵本の出版にあたりあとがきを書いておりますのでご紹介いたします。
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縁は縁を呼び
機那サフラン酒との縁は深い。魚沼地方ではお産をするとお祝い金と合わせて機那サフラン酒を送る習慣があり、例外なく私も戴いた。お酒は苦手であったが体にいいからと勧められ、少しずつ飲んだ事が昨日の事のように想いだされる。
父は酒好き「酒は百薬の長だ」と子供のような笑顔で勧め、自分もうれしそうに飲む。母は「都合の良いかずけ草ができたの」とからかう、酒嫌いの母もサフラン酒なら飲めると連れになってくれた。サフランを囲んだ団らんの日。あれから四十五年。
長岡へ越してくる道中の事。有名なサフラン酒の蔵と大看板を偶然目にした驚きはまさに「鳥肌が立つ」思いだった。
そんな想い出を造形大学の渡辺先生にお話ししたところ、桜井さんをモデルにして物語を作りたいと学生さん三人を同行しインタビューにいらっしゃった。「御冗談でしょう。」と思っているうち、なんと形になってしまった。顔から火が出る程。まさか自分が本のモデルになるなんて・・・。
この本はタイトルがまた実に素晴らしい。「大看板に戻った力士」
越後からは幕内力士が何人も輩出されている。吉沢仁太郎氏も夢を語りながら力士を模らせすべての作品に魂を吹き込んだであろう大看板はお店の顔として他に類のない物となりました。
そんな夢ある力士にスポットを当てストーリーを組み立てた造形大学 観水さん、加部さん、竹下さん。新しい感覚で時代を読み解く平山先生。ロマンと夢を下さった渡辺先生ありがとうございます。
また良き出逢い、縁を下さったNPO法人摂田屋町おこしの皆様に感謝し、出版にご尽力くださった皆々様に心より御礼申し上げます。
株式会社 とっと
代表取締役 桜井 カツエ
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修復が完成し、アオーレ長岡でお披露目された大看板
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絵本のお問い合わせは 株式会社とっとまで
株式会社とっと TEL0258-30-1350 長岡市三和1丁目3-40
南米アンデスで生まれジャワ島で育ったキナの木、キニーネの原料は数知れぬマラリア患者を救い続けた。ギリシァを祖国とし欧州に渡ったアヤメのめしべサフランは、香りと色合いとで人々に安らぎを与えた。そして、古里越後の三国街道を辿る修験者を無賃で接待した村人達の心優しさにちなみ、集落は摂田屋と名付けられた。キナサフランはこうした自然と人との営みの中に生まれ、その豊かさは郷土の大横綱羽黒山政司の雄姿と、心ある人々に支えられる大看板となった。「日本一の大看板に戻った力士」。私達の思いもまた、母や父とのあの掛け替えのない日々に戻る。