株式会社とっと スタッフ山﨑です。

「お墓参りの意味がわからない」とおっしゃる方がいらっしゃいました。その方のご家庭はお墓参りをする習慣がなかったそうなので、素直なお気持ちだったのだと思います。

その「何故?」の答えを先日NHKで放送されたファミリーヒストリーに見つけた気がいたしました。

ゲストは俳優の仲代達也さん。日本を代表する名優と言っても過言ではないでしょう。(私の一押しは黒澤明監督の用心棒。未見の方は是非ご覧ください。)

波乱万丈なご家族の歴史が語られましたが、中でも強烈なエピソードが仲代さん自身の空襲体験。

 

「友達のうちに行こうと思って、渋谷から青山のほうへ行ったとき、急に爆撃が起こって。どこかに隠れようと思ってフッと見たら、5~6歳の小さい女の子が一人で走ってきたんです。

 危ないから手をグッと引っ張った瞬間、持っていたのが(その子の)手首だけだった。「あっ!」と思いましたけど、焼夷弾がバラバラと落ちて来るし、硝煙のせいで何もできない。

 実に残念なことですけど(手首を)投げ捨てたんです。それで逃げおおせた。いまだに後悔しています。手だけでも、どこかで墓に埋めるなりなんなりしなきゃいけなかった」

この体験を仲代さんは最近まで誰にも言えずに生きてこられたそうです。「やっと最近話せるようになった。」という言葉には、それまでどのような想いを心に秘めていらっしゃったのかと胸の詰まる思いがいたします。

そして今、仲代さんが少女の事を語り、想いを寄せることは戦争を知らない我々世代にとっても大切なこと。

私も番組を拝見しながら、「女の子がどうぞ安らかでありますように。」と祈らずにはおられませんでした。

亡くなった方達はただ消えて忘れられてしまうわけではありません。死者は私達と共にあり、時に私達に語りかけてきさえします。(爆撃で死んだ少女が仲代さんの心にずっと存在したように・・・)

生と死はつながっているとよく言われますが、日々の生活の中でそれは忘れてしまいがち。お墓参りはご先祖様との再会の機会。

懐かしい方の思い出を語り、家族みんなでお墓参り。帰ってからお仏壇にお参りし帰省した親戚達とご馳走を食べる。思い出話のそこここにきっと亡くなった方達の余韻があります。姿は見えませんが私達を見守ってくれる気配があります。

お盆前の仏壇掃除をしながら、ふと取り留めもなくそんなことを考えました。